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糖質制限ダイエットでは、炭水化物はお昼に食べるのがベターとされていますよね。
その理由はエネルギーの消費量の多いお昼に食べた方が、午後からの燃料補給にちょうどいいから。
しかし、この考え方って本当に正しいのでしょうか。
もしかしたらその逆、夜に炭水化物を食べる方がダイエットに良いということもあるのでは?。
そこで今回は、従来の糖質制限ダイエットの常識に反する「夜の炭水化物」に注目。
今までのお昼の炭水化物は本当に正しいタイミングだったのか、夜に食べることにはどんなメリットがあるのか、糖質制限の成功に不可欠な炭水化物を食べるべきタイミングについて詳しく迫っていきます。
炭水化物はお昼に食べるべき?

なせ糖質制限ダイエットにおいては、炭水化物を食べるタイミングはお昼がベストとされているのでしょうか。
まずは、この点から見ていきましょう。
最大の理由となるのは、冒頭でも触れた通りの「燃料補給」としての役割が挙げられます。
午前中仕事や勉強を頑張って、さらに午後からもうひと頑張りするためにエネルギー源である炭水化物を摂取するというわけですね。
お昼はがっつり食べないと夜まで持たないという人もいますから、これは理にかなった考えともいえるでしょう。
また「昼の炭水化物」が推奨される理由に、朝や夜に比べてその必要性が大きいというのもよく耳にします。
寝起きとなる朝は、食欲がわかないことが多く軽めに済ませる人も多いですし、逆に夜はあとは寝るだけだからエネルギーは不要という考え方ですね。
どちらの理由も、間違っているとは言えませんしそれによって得られる効果・メリットは言うまでもないものでしょう。
しかしメリットがあるならば、それと同じくデメリットもまたあるのではないでしょうか。
そこで次の項目では、炭水化物が私たちにもたらす悪影響に視点を広げて、「昼の炭水化物」との関わりについても見て行きましょう。
炭水化物は集中力を破壊する

炭水化物(糖質)が持つデメリットは、太りやすいという点だけではありません。
眠気を引き起こし、集中力を乱すという欠点もあるのです。
例えば皆さんは、昼食後に眠くなるといった経験をされたことはないでしょうか。
お腹が膨れて頭が回らなくなった、という経験はないでしょうか。
実はこれらの現象には、炭水化物を食べることが深く関係しているのです。
炭水化物と集中力の関係

炭水化物を食べると、私たちの体は血糖値の上昇という現象を引き起こします。
糖質を摂取することによって、血液中にある「ブドウ糖」の量が増えたということですね。
これに対して起こるのが、高まった血糖値を下げるため(正常にするため)のホルモン「インスリン」の分泌です。
血糖値を下げる働きを持つほか、脂肪をため込む性質を持つことでも知られる悪名高いホルモンのことですね。
さてこのインスリンは、脂肪をため込むだけでも厄介な存在なんですが、もう一つ困ったことをしでかしてくれます。
それが、血糖値の下げ過ぎ、つまりは「低血糖」。
食事によって急上昇した血糖値を下げるために頑張りすぎて、今度は血糖値を下げ過ぎちゃうってわけですね。
これが炭水化物が持つデメリット、集中力低下の正体になります。
この状態では頭がぼーっとしたり、眠くなるなどの悪影響が発生し、集中が乱れる、集中できない状態へとなってしまうのです。
お昼に炭水化物を食べるデメリット

お腹の空きやすいお昼に炭水化物を食べることは、決して間違った選択ではありません。
しかし必ずしも、正しい選択とも限りません。
午後からの活動のためエネルギー補給でもあり、午後からの活動への集中力を乱してもしまう炭水化物は、良い面もありますが悪い面もあるのです。
しっかりしたお昼はお腹を満たしやる気を高めてくれますが、仕事、勉強に集中するためには、お昼に炭水化物を食べることが足かせになってしまうのも事実ですからね。
どちらが自分に合っているのか、必要なのか考えてみる必要があるでしょう。
またもう一つ、炭水化物を”お昼”に食べることは、炭水化物を”夜”に食べることのメリットが得られないというのも忘れてはいけませんね。
炭水化物は夜にこそオススメな理由

炭水化物のある食事、その最大の魅力は何といってもその満足感の高さが挙げられるでしょう。
炭水化物があるからこそおかずは美味しく、おかずが美味しいからこそ炭水化物も美味しい。
どれだけ工夫しても、炭水化物のない食事でこれだけの満足感を得ることは叶いません。
食事を楽しむことは、炭水化物なしでは成立しないと言ってもいいくらいです。
また炭水化物が持つこの最大の魅力は、同時に”夜”に炭水化物を食べる最大のメリットともなります。
夜・炭水化物のメリット

一体なぜ昼ではなく夜に炭水化物を食べるのか、その答えは夜という時間・タイミングにあります。
ちょっと考えてみてください。
物足りない食事を食べ不満を感じながら一日を終えるのと、しっかりとした食事をとり満足したまま1日を終える、果たしてどちらが過ごしたい1日でしょうか。
これは言うまでもありませんね、間違いなく、「後者」でしょう。
前者ではストレスがたまりやすくとても毎日続けるのは難しく、体以前に精神的にきつくなってしまうはずです。
逆に後者は満足した状態で気持ちよく眠りにつけますから、イライラをため込む心配はないと思われますね。
さて、この2つの答えは、そのまま糖質制限中いつ炭水化物を食べるか?という問題にも当てはめることが出来ます。
お昼に炭水化物を食べることは、確かに午後のうちは元気でいられるかもしれませんが、家に帰ってからはどうでしょう。
精神的にも肉体的にも疲れているのに食事は炭水化物抜き、ちょっと味気なく物足りなく感じないでしょうか。
食事をいまいち楽しめず、満足感を得られぬまま1日を終える、そんな毎日にいったいどのくらい耐えられるでしょうか。
逆を考えてみましょう。
夜に炭水化物を食べることは、まず昼は物足りなさを感じることでしょう。
夜に至るまでこれは続きますが、仕事や勉強の効率アップは期待できます。
そして家に帰った後は?、そう、楽しい時間が待っています。
満足いく食事をして、好きなことをして時間を過ごし、お風呂に入ってリフレッシュ、そして布団に入り安らかな眠りにつく、まさに理想の夜の過ごし方です。
ダイエット効果という直接的な面だけで見れば、夜に炭水化物を食べることはあまりメリットはないでしょう。
しかし、それを実践する「人」の視点で見たときはどうでしょうか。
時にはその効果よりも、それを”やりやすくすること”の方が大切な面もあるのではないでしょうか。
夜の炭水化物は快眠を生み出す

炭水化物を食べることは、眠気を生み出し集中を阻害するデメリットがあります。
しかしここに、逆転の発想を持ってきましょう。
集中できなくなるのなら、集中しなければいいんです。
眠くなるのなら、眠っちゃえばいいのです。
そう、夜ならば。
炭水化物の持つデメリットはお昼でこそデメリットになりますが、夜は異なります。
夜に炭水化物を食べることは、炭水化物のデメリットをメリットに変え、それを最大限に生かすことが出来るんです。
これは炭水化物の持つ栄養効果の面でも言えることです。
炭水化物には、体をリラックスさせて快適な睡眠へと導くホルモン「セロトニン」の分泌を促す働きがあり、私たちが快適な眠りにつくのをサポートしてくれるのです。
質の良い睡眠は、ダイエットにもいい効果を与えてくれます。
疲労回復、ストレス解消にも役立ちますし、新陳代謝を高めるにもよいでしょう。
脂肪燃焼を高める成長ホルモンの分泌だって促してくれますし、美容効果も得られます。
糖質制限ダイエットと言えど、炭水化物を完全に抜くのは正しいやり方ではありません。
1日1食くらいは、炭水化物を釣るのが体のためです。
そしてどうせ炭水化物を食べるなら、そのメリットを生かさないという手はないでしょう。
夜の炭水化物にはデメリットもありますが、それ以上と言ってもいいメリットが得られるのですからね。
ダイエットの成功を妨げる最大の敵はストレス

効率的に痩せることを目指すのなら、「夜の炭水化物」は必ずしもベストとは言えないかもしれません。
しかし、ダイエットを成功させるという意味ではどうでしょうか。
毎晩、毎晩、ストレスを溜めながら生活をすることは、かなり大きな負担になります。
イライラしてダイエットが嫌になってしまっても不思議ではないはず。
ストレスに苦しむこと、ダイエットにうんざりすることが、ダイエットを失敗させる最大の理由になるのではないでしょうか。
効率的、効果的とされる方法は、必ずしも実践する人にとって続けやすいものとは限りません。
そしてどれだけ効果的であったとしても、続けられなければ狙った結果には到達できません。
時にはその効果の大きさよりも、無理なく実践できるということにこそ目を向ける必要があるのではないでしょうか。
今回の「炭水化物は夜にこそ食べるべき~」は、この視点に基づいて書かせていただいたものです。
近年流行の糖質制限ダイエットは、効果こそ高いもののその難しさから途中で挫折される方も多いことで知られます。
だからこそ、これから糖質制限に挑戦する人、今努力している人には、効果だけでなくそれを続けることを意識した選択肢もまた必要になるのではないのでしょうか。
願わくば今回の記事が、皆様なダイエットのご参考になれば幸いです。